協業事例

協業事例インタビュー

ボディメトリクスジャパン、ユカリア、善衆会病院でリハビリテーションツールの有効性検証に関する実証実験が開始されました。

ユカリア、ボディメトリクスジャパン、善衆会病院 「メトリクスフォーム」を用いたリハビリテーションツールの有効性検証に関する実証実験開始 | 株式会社ユカリアのプレスリリース (prtimes.jp)

今回、 スポーツヘルスケアOneデイがきっかけで協業パートナーを見つけられたボディメトリクスジャパン 代表取締役 佐藤様に他社との協業プロジェクトを進める上での注意点やコツについてお聞きしました。

Q:御社の事業概要の紹介をいただいてもよろしいでしょうか?

A:当社はアスリートのコンディショニングを高めることを主軸に、施設向けのフィットネス機器の製造販売を行っています。具体的にはフィットネスクラブや市区町村のスポーツ施設、また、健康経営に力を入れている企業のオフィスなどを中心に、全国で約150か所の施設と取引をさせていただいています。更にそれに加えて 最近はホームフィットネス向けの製品開発も行っている、というのが事業概要になります。

Q:施設向けフィットネス機器の導入事例としてはどういった規模感のところが多いでしょうか?

A:総合型のフィットネスクラブが最も多く、その他には地場に根付いたフィットネスクラブや、高校・大学・社会人のスポーツチームにも導入実績があります。

Q:では、今回のプロジェクトの概要を教えてください。

A:医療介護サービスを展開するユカリアと協業し、リハビリ用のマットを病院で実証実験することになりました。背景として、高齢化社会の進展に伴い膝や股関節の全置換術を受ける患者が増加し、その手術後のリハビリテーションは患者のQOL向上に不可欠になっているという事があります。そんな中、従来のリハビリテーションツールでは個々の患者の状態に最適化されたサポートが難しいという課題がありました。このプロジェクトでは、患者のQOLをより効果的に測定するために具体的な治療効果の比較ではなく、患者の満足度、使用感、主観的な感想を重視し、そこで得たデータを収集し、新しいリハビリテーションツールの潜在的な価値を模索するプロジェクトになります。ユカリアは医療分野、当社はスポーツ分野の知見があるということが合致したこともあり、今回こういったプロジェクトが発足した流れになります。

Q:双方の業界領域での強みが合致したということでしょうか?

A:はい。当社もスポーツマーケットで結果が出ていたので、次の展開として医療介護の分野に参入したいと考えていました。スポーツ業界は比較的いいものはどんどん取り入れていくという感じなのですが、医療介護分野になるとエビデンスや、安全性、信頼性が求められます。そこでしっかり商品の効果検証を行いたいと考えていた所、その分野で既に活躍されているユカリアさんとのお話がまとまったという事です。一方でユカリアさんもスポーツ業界に展開されたいというビジョンを持っていましたので、お互いの強みをもって協業した形になります。

Q:他社と協業する際に気をつけたことはなんでしょうか?

A:相手の業界のスピード感に合わせること、予備実験を行うこと、結果だけでなく現場の意見も重視することを意識しました。それぞれの業界のやり方、スピード感を大切にしつつ、後はゴールと落としどころを決めて、プレテストを繰り返す。本番リリースの前に予備実験を行い、確証を得た上で本実験に進める。こういったフローを踏むことは非常に大事だと感じました。医療機関側も結果だけを求めるという進め方よりは、実際現場でリハビリを行っている人の主観的な感覚も大事にしたいという事だったので、その辺りは丁寧に行いました。

Q:今後のこのプロジェクトの展望をお聞かせください

A:7月に実証実験が終わり、その結果を受けて、製品の改良や本格導入を検討していく予定です。将来的には転倒予防など幅広い用途で全国展開できればと考えています。

Q:では、最後に他社とプロジェクトを進めていくうえでの「コツ」をお聞かせください。

A:当社も、スポットでデイサービスや医療機関に入ることはあったのですが、そこから実証実験まで進むことは中々難しく、業界の壁みたいなところは感じていました。特に医療や介護分野はやはり新しいものは取り入れるのに時間がかかる業界だと思います。こういった流れを打破するには、やはりその業界で実績を出しているしかるべきパートナーと組んで、業界特性を把握しながら物事を動かしていく事が重要なファクターだと思います。そういう意味で、的確な協業パートナーをいかに見つけるか、という事が重要になってくると感じています。

本日はありがとうございました。

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